ウッドランズ・ゴルフ・クラブ

ウッドランズ・ゴルフ・クラブ(Woodlands Golf Club)はメルボルン郊外に位置し、その名をあまり広くは知られていませんが、伝統的なオーストラリアン・ゴルフコース建設様式の、素晴らしい代表例です。さらにウッドランズは、創設当初の場所に現在もそのまま位置する、数少ないゴルフクラブのひとつです。

クラブについて

1912年、ゴルフへの情熱を持つ学校教師であったクラブ共同創立者のG.H.ロジャース氏(G.H. Rogers)が、クラブの設立場所を提案しました。翌年、当時は牧草地として利用されており、リース用として空いていた森林地帯にクラブは創設されました。その森林地帯は当時、その風変わりな言動から「マッド・カウント(気の狂った伯爵という意味)」として知られていたフランス貴族のフォンセカ伯爵(Count Fonceca)の所有地の一部でした。

コースの基本的な設計は1919年までに完成し、その後わずかな変更が加えられました。コースが天然の森林地帯という環境下にあることから、1925年には「自然ゴルフの聖域」と言い表されました。

1927年、元々のクラブハウスが火災によって焼失し、現在のクラブハウスが再建されました。2010年には800万ドル以上の費用を掛けた修復が施され、現在ではオーストラリア建築術の傑出した例となっています。クラブハウスではコースの概観をパノラマで楽しむことができ、メンバーのためのイベントだけでなく、ゴルフ・ビジネス関係の祝典など、数多くの行事が催されています。

デザインの特徴

ウッドランズは最高級チャンピオンシップ・コースの典型とも言えるコースであり、比較的小さめのグリーンとティーグラウンドを有しています。コースの風格に相応しく、これまでに数々のプロ・イベントや、多くの州・国内選手権が開催されてきました。純粋なカウチのフェアウェイに硬めのベントグラスのグリーン、壮大なバンカーに印象的な木々のラインを誇るウッドランズ・ゴルフ・クラブは、正にゴルフの実力を測る試金石となっています。

現在のコースの大部分は、イギリス人設計家J.D.H.スコット氏(Mr. J.D.H. Scott)のデザインによるものです。特に伝統的なバンカーは、スコット氏がアリスター・マッケンジー博士(Dr. Alistair MacKenzie)から受けた、極めて戦略的で個性的なデザインの影響の縮図となっています。コースのバンカー群は博士と直接は関連がないものの、その影響が明らかに映し出しています。その理由は、ロイヤル・メルボルン(Royal Melbourne)の管理者であり、マッケンジー博士の指導のもとその建設の大部分を担ったミック・マルコム(Mick Morcom)によって、これらのバンカーが建設されたからです。

ウッドランズはゴルファーにとって記憶に残るコースです。それは、ウッドランズでは、全てのショット・スキルがあらゆる角度から試されるからです。グリーンは小さめで硬く、全体的に見て非常に速いのが特徴です。フェアウェイは壮麗なレッド・ガムを含む地域特有の植物に縁取られており、それらの木々の多くが樹齢数百年を超えています。

コースのハイライト

4番ホール パー4 251メートル | 15番ホール パー5 511メートル

プレーヤーは、オーストラリア最高のパー4ホールのひとつと評されている4番ホールに挑戦することとなります。狭いグリーンを狙うチャンスを得るためには、ティーショットでボールをどこに運べるかが最重要ポイントとなります。グリーンは到達可能な距離にあるものの、左右いずれかのピンハイにつけてしまうと、そこから2打でカップに沈めるのがほぼ不可能となっています。ティーグラウンドからの理想的なショットとしては、両側を急勾配のバンカーに挟まれたグリーンを短めのピッチショットで狙えるよう、右サイド手前にボールを運ぶことです。

同様に印象的なのが、パー5の15番ホールです。このホールはトム・ドーク(Tom Doak)によって世界最高のパー5ホールのひとつと評価されたホールです。バックティーからのプレーにおいてはモンスターと化すこのホールにおいては、ティーグラウンドからグリーンまで危険に満ちており、パーは素晴らしいスコアであると言うことができます。グリーンから約100メートル手前には恐ろしいバンカー群がフェアウェイを横切って伸びており、これを乗り越えた後には、左側を深いグリーンサイド・バンカーに、奥と右側を急斜面に囲まれた、砲台グリーンが待っています。